アカデミーのMig-21を作ります。
Mig-21はソビエトのジェット戦闘機です。機首の空気取り入れ口とショックコーンが特徴的な機体で、西側の戦闘機とは違うデザインで実に趣のあるかっこよさがあります。
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Photo1: Mig-21の実機 |
1950年台に初飛行した機体ですが2022年現在いまだにインド空軍などで運用されている脅威の長寿命機です。
そんなMig-21のアカデミー製キット。アカデミーって聞くと過去のやらかしを思いだして複雑な気分になったりしますが、タムタムの投げ売りで安かったんだ。
ランナー9枚。デカールはカルトグラフ。
モールドはシャープでいい感じ。
組み立て始めると、このキットの古さをしみじみ感じます。ホスピタリティがないというかなんというか、親切さを感じないのです。
また、機首のショックコーンは胴体の左右を張り合わせる時に挟み込む構造になっていますが、そうしてしまうと胴体機首部の合わせ目消し、そして塗装時のマスキングも苦労しそうです。なので後ハメ加工しました。
ショックコーン内には説明書通り15g釣り用のオモリを入れています(ちゃんと立ちました)
シートベルトと目立ちそうなところにディティールを追加したくらい。
胴体は前後左右に四分割されています。その接着時の矛盾がコックピット後ろに集まってきます。上の写真の黄色いテープが貼ってあるあたり。この付近の面がうまいこと合うように胴体はよほど注意深く接着する必要があります。僕はうっかり接着したので整面がたいへんでした。
エアブレーキと胴体の整面も大変でした。サフを吹き吹きやっとのことで整えています。筋彫りを復活させる際に線がヨレてしまいました。自分のへたくそ加減にあきれて3日くらい作業するきになれずほったらかしにしましたっけ。
脚の収納庫をプラ材で軽くディティールアップしつつ、組み上がりました。
最新のキット(特にバンダイやタミヤ)のように、取り付け場所、角度などがまちがいようがなく安心して組み立てることができるよう配慮されたキットでは決してありません。
塗装編
塗装は黒立ち上げの銀で塗りました。銀色は、ミスターカラーのC8に一割くらいの白とちょびっとの黒、色の源シアンとイエローを少し入れて「緑がかったくすんだ銀」を調色し使いました。
疲れ気味の実働機の銀って少し緑がかったグレーに見えることがあるのでその雰囲気が再現できたらなあという狙いです。
その後、パネルごとに銀色を風味づけするため、
- クリアレッド+無色クリア+フラットベース
- クリアブルー+無色クリア+フラットベース
- クリアイエロー++無色クリア+フラットベース
をパネルに吹いて行きました(あとでクリアをオーバーコートしてるのでフラットベースはいらなかったかもしれません)。下地の銀には「グリーン風味」を加えてあるので、クリアレッドを吹くとブラウンになります。
↑の写真のようにパネルごとに適当にクリアを吹きます。クリアにより色味がかわり、吹くときにドバッと吹いて意図的にそのパネルだけ銀の顔料を踊らせアクセントをつけたり、楽しい作業でした。めんどくさいけどグッとかっこよくなります。
小さいパネルはアクリルのクリア色を筆塗りして色味を変えています。はみ出した箇所はマジックリンで拭き取って修正しました。
塗装が終わったら、水性クリア吹をオーバーコートしてからデカール。
コーションデカールを140枚くらい貼る必要がありますが、このキットのデカールはカルトグラフ製で貼りやすく(しかもニス部がほとんどない)、これまた楽しい作業になりました。こういうチマチマした作業がしたいからプラモ作ってるのかもしれません。
以下、カーキとジャーマングレーを混ぜたやつでスミ入れ、油絵の具のバーントアンバーで軽く汚してやりました。 脚や後ハメ加工したショックコーンを接着して、完成。
なんとか投げ出さずに完成できました。 |
反省会
キットは2022年の水準で評価すると少し厳しい出来です。超絶ディティールでもないし、簡単組み立てでもありません。でもまあ、Mig-21がちゃんとできたのでよしとします。
組み立ての反省点としては、接着が雑だったことがあげられます。部品をズレて接着してしまったため、その修正がたいへんでした。上手く接着できていたら全然はやく完成できていたでしょう。なにごとも基本が大切ですか。そうですか。
雑なのでショックコーンの先端を机に当ててしまって潰したりもしました。修正に余計な手間がかかってしまって、丁寧な作業をせねばなあと思ったことです。
塗装の反省点も雑だったことかな。垂直尾翼あたりは吹き返し由来の肌荒れをどうすることもできなかったし、なんといっても塗膜にゴミを噛みすぎです。中研ぎする気にはなれなかったです。
ともあれ完成。よくがんばった俺。
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